Day2がついに開始!
Day1を5.5勝で終え、総合5位でDay2を迎えました。正直、ここまで上位で戦えるとは、大会前には想像していませんでした。APOCには中国のトップ選手が多く参加しており、日本から参加しているメンバーにも七段~六段(当時の段位で表記)の選手が何人もいます。残る予選ラウンドは4試合。大会も後半戦ということで、スイス式で決められる組み合わせは、昨日以上に確実に厳しくなることが予想されます。ここまで来たら、どこまで行けるのか、自分の力を試してみたい。そんな思いが生まれました。
試合
さて、一日を振り返っていきます。
第8試合 白 vs Song Yan さん 33-31で敗北
なんと、Day2初戦で、Song Yan選手と当たりました。今まで世界オセロ選手権の生中継でしか見たことがなかった、あの「ソンヤン」が目の前にいる!!!その感動でいっぱいだったことを覚えています。さらに試合開始の際には、Song Yan選手の方から手を差し出して、なんと握手してくださいました。とても嬉しかったです。少しでも食らいついていこう。恥ずかしくない試合をしよう。・・・そんなことを思っていた気がします。
死力を尽くして戦いましたが、結果は31-33の2石負け。勝つことはできませんでした。ただ、あの中国のSong Yan選手を相手にここまで石を残せたことは、自信になりました。試合直後は本当に悔しくて、しばらく対局席に座ったまま放心していました。局後に少し振り返ってみると、試合中、一時は+6の盤面もあったようです。
でも、その勝勢を終局まで持っていけなかったのは紛れもなく私ですし、そこからひっくり返したのは紛れもなくSong Yan選手の実力ですね。
第9試合 黒 vs Li Chang さん 38-26で勝利
第9試合の対戦相手はLi Changさん。試合は虎大量から、酉フックの派生形でスタートしました。危ない局面もありましたが、Liさんが偶数理論にこだわるあまり、黒に辺をたくさん渡す展開を選んだことが功を奏し、勝利することができました。自分のオセロの改善点がたくさん見つかった、非常に収穫の多い試合でした。
第10試合 白 vs Zhong Wei さん 27-37で勝利
第10試合の対戦相手はZhong Weiさん。Flipthedisc.comの登録選手一覧を見てみると、なんとレーティングが登録されていません。つまり、少なくとも国際大会への出場歴はまだそれほど長くない選手なのだと思われます。
こういう、強さがまったく予測できないプレイヤーと当たるほうが、実はそこそこレーティングの高いプレイヤーと当たるよりも脅威だったりします。実際、第10試合の時点で6.5勝相当の結果を残していたからこそ、今こうして私と当たっているわけで。
言いようのない圧を感じた状態で、試合を開始しました。そしてやっぱり予想どおり、かなりの強敵でした。当時の私の肌感覚では、オセロクエスト5分2200くらいあってもまったくおかしくないと感じるほどの強さでした。
印象に残った盤面を貼ります。
あなたはどう打ちますか?白番です。

答えと私の感想を見る(ここをタップ)
G8H8C8G1H1G2H7passA2B1が正解。○37-●27で勝つことができます。この盤面は、Cラインの通しを利用することが肝になります。緊張感のある生オセロで、この筋を落ち着いて打てたことは、自信になりました。
もう一つZhong Weiさんについて覚えているのが、対局テーブルに試合結果を記入するための紙が置かれておらず、どうしようかと困っていたときのことです。するとZhong Weiさんがすぐに運営スタッフへ声をかけ、紙を手配してくださいました。その対応をしてくださったとき、優しい笑顔でこちらを見てくださったことを覚えています。人の温かさを感じて、嬉しくなりました。
第11試合 白 vs Li Chun Wan さん 28-36で勝利
予選ラウンド最終戦は、オセロクエストで何度も当たったことのある香港の強豪、Li Chun Wanさんです。研究が深く、長考から時短、そしてXOTまで強い、オールラウンダーのイメージが強い選手です。
普段オセロクエストで私が多用している進行は研究されていると判断し、自分からあまり打ったことのない変化を選びました。ただ、Liさんはそれでも即打ち。そして四手過ぎたころには私の研究は尽きました。Liさんはまだ研究範囲のようで、涼しい顔をしています。
はい。結果として、未知展開に自分から突っ込んでいっただけでした。笑
中盤時点では-10~-12ほどの不利を抱えていました。ただ、経験則上、黒側の対応が難しく、白が粘りやすい形にできたことが功を奏しました。終盤の入り口あたりでLiさんに読み抜けによるミスがあり、そこから偶数理論がかなり強力に効く形に。そのまま無難に打ち切り、勝つことができました。
予選ラウンド終了。集計後・・・
私は8.5勝でフィニッシュ。予選ラウンドが終了し、サポーターの皆様が大急ぎで集計作業を行っていました。私はその間、「結局、無差別部門でどこまで行けたかな~」などとのんきに考えていました。そして集計が終わり、スクリーンに予選ラウンドの最終結果が映し出されます。・・・3位。
・・・ 3位??え、なんで??なんで私が3位なの???
まったく予想していなかった結果に、認識が全然追いついていませんでした。というのも、当時の私は、大会前から、そもそも自分が本大会の無差別の上位に絡むとはほとんど考えていなかったからです。日本からは山川七段、佐谷七段、清水七段、谷田七段、大森六段が出場。中国にもSong Yan選手、Du Zhouzi選手、Wang Zhen選手をはじめとする強豪が大勢います。実際、私は予選ラウンドでWang Zhen選手に完敗しています。そんなメンバーだらけの大会だったので、「自分が無差別で上位に食い込む」という発想自体がほとんどなく、とにかく目の前の一局に勝つことだけを考えていました。
9回戦や10回戦でも、上位卓とはいえ最上位卓ではなかったので、自分がそこまで上位争いに絡んでいるという認識もまったくありませんでした。(でも今振り返ってみると、11回戦は3つ目の卓で戦っていたようです。完全に忘れていました。)
あっけにとられていたさなか、けろっぴから、「みうは(暫定)3位や! 3位決定戦も頑張ってね」
と声を掛けられました。「・・・ん? 3位決定戦??」
・・・・はい。私は、APOCの大会要項をまったく読み込んでいませんでした。
これから1位・2位の山川七段とSong Yan選手が二本先取の三番勝負を行うこと。
そして私は、4位の選手と一本勝負の3位決定戦を行うこと。
そういう大事なことを、何にも認識していなかったのです。
目の前の試合に勝つことしか考えていなかった結果、暫定3位になって初めて3位決定戦の存在を知りました。あまりにも私らしいです。笑
さて、私の順位をここまで押し上げてくれたのには、いくつかの要因がありました。
①「0.5勝」
対戦相手の強さを反映してつけられるブライトウェルポイントだけを見ると、私は同じ8勝だった4~6位のプレイヤーよりも低い数字でした。それでも私が予選ラウンド3位に入ることができた大きな理由が、この「0.5勝」です。7回戦のLang Yongzhiさん戦。超不利な状況から、死に物狂いで挽回してもぎ取った引き分け。あのとき手にした0.5勝が、最後の最後で私を救ってくれました。
② 日本人同士が当たりにくくなるペアリング
今回の大会では、日本人同士が当たりにくくなるペアリング上の調整がありました。そのため、山川七段、佐谷七段(当時の段位で表記)、清水七段、谷田七段、大森六段など、日本のトッププレイヤーとの対戦を避けながら勝ち数を伸ばすことができました。これは、国際大会ならではの「私自身が日本人であることのメリット」だったと思います。
3位決定戦 白 vs Wang Zhen さん 26-38で勝利
Wang選手は、予選ラウンド3回戦で、私が黒持ちで完敗していた相手でした。予選ラウンドの通過順位が私の方が上だったため、引き分け勝ちの権利を得るか、色を選ぶかの選択権が私にありました。
私は今回、白を選ぶことにしました。第3試合と同じような展開になった場合、黒を持って勝ち切るのは難しいと判断したからです。
試合は牛定石から。オセロクエストでも、ほとんどのプレイヤーに正しく対応されたことが無い、強力な変化をぶつけることができました。これが功を奏し、序盤から中盤にかけて、Wangさんにかなりの時間を使わせることに成功しました。また、評価値上でかなりリードすることに成功しました。
・・・しかし終盤、私はかなり大きなミスをしていたようです。
こちらがその問題盤面。白番です。評価値は+16です。危なげなく勝つ手順を考えてみてください。

私はここで14石損し、+2の手を打ってしまいました。ただ、その頃にはWangさんの残り時間もわずかでした。そして、Wang選手もミスしたところを冷静に捉え、そのまま勝ち切ることができました。
勝った直後は、
え、これ、私、無差別3位ってこと??あそこに置いてあるブロンズトロフィー、私がもらえるの??という、なんともふわふわした感覚でした。

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